マグロ・イワシ・ブリ・サバ・サケ・マスなどのように、沿岸に来遊する魚は季節的や地域的にも、毎年ほぼ定まった回遊をするものが多いです。
　沿岸では、このような魚の性質を利用し、魚群の来遊に適した一定の水面に、長い期間にわたって漁具を定置し、漁業が行われます。
　この場合に使用される網漁具を定置網と呼び、その漁業を定置網漁業といいます。
　漁業として定置網漁業が成立するためには、漁具を敷設する水面を独占し、排他的に漁業を遂行していかなければなりません。定置漁業権として法的に　その権利が認められています。
　定置漁業権の免許については、漁場区域が定めれています。現行の漁業法では、その区域内に漁具を定置するという範囲を超えなければ、どのような趣向をこらした定置網を使用しても良いことになっています。沖出方位や距離などについても、余裕のある決め方になっています。

網起こし作業　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　荷揚風景

網起こし作業動画